札幌ドームは本当に黒字なのか?

◆ 札幌ドーム日ハム移転問題の続き

 

2024年に書いた札幌ドームの日本ハムファイターズ移転問題。この記事が有料記事を含めて反応がとても多かったので、その後どうなったのかを簡単に説明していきます。

 

その中で気になる言葉が「札幌ドームが1年で黒字化」というニュース。実際に札幌ドームは黒字化したのか。結論から言うと「表現を変えただけではないか」ということです。また有料記事でも書いていた筆者・新城244の札幌ドームの黒字化への施策についてもここで書いていきます。

 

arashiro244.hatenablog.jp

 

 

 

◆ 札幌ドームの赤字化は日ハムの移転

 

札幌ドーム日ハム移転



2024年に作成した札幌ドームの年表です。以前の記事の振り返りとして日本ハムファイターズのホームであった札幌ドームは球団の持ち物ではないので、多額の使用料を毎年札幌市に支払っており、他球団と大きく違ったことは札幌ドーム内でのイベント関連の売り上げ(グッズや食べ物)も札幌市に支払っており、日本ハムには十分な収益が入りませんでした。収益が入らないのであれば当然、独自のファンサービスなどにも影響が出ます。

 

そこで札幌市はこの売上を日ハムに入るように提案するも逆に札幌市から値上げを要求されて、そこで札幌ドームから離れてエスコンフィールド建設に方針を替えていきました。

 

① 球場使用料が約9億円

② その関連費用が約17億5,000万円

 

つまり日本ハムが札幌ドームを本拠地にしていると年間で約26億5,000万円もの金額がかかってしまうので、結果として選手の年俸を抑えることでチーム戦力が整わずに低迷してしまうという記事でした。

 

 

 

◆ 札幌ドームの2024年の赤字金額

 

札幌ドームの2024年3月決算は6億5100万円の赤字でした。

2022年6月の札幌市の見通しは900万円でしたが、誰がみてもこの金額は甘すぎる見通しでした。

 

その時のアホすぎる札幌市の言い訳は以下の通りです。

 

note.com

 

 

◆ 札幌ドームの公表した売り上げの数字

 

2024年には約6億5000万円の赤字が2025年3月には約4200万円の黒字と公表しました。札幌市ならびに株式会社札幌ドーム側は以下を理由にあげました。

 

① 大和ハウスプレミスドームの命名権で年間2億5000万円。

 

② イベント利用が好調で稼働率が70%を超えたこと。

 

これだけ聞いてみると「札幌市凄いじゃない!」と思うのですが・・・この数字に大きく影響するのが「札幌ドーム活用促進費」と前回の記事にも書いた施設維持費と修繕費に影響する「札幌ドーム保全費」です。

 

 

 

 

◆ 札幌ドーム活用促進費とは

 

この札幌ドーム活用促進費というのは2024年に札幌市が年に新たに税金を投入した予算。2024年度には6000万円。2025年度には1億2500万円まで増額。これは条件を満たした場合には5~9割を減額。その費用は札幌市が負担するというもの。

 

つまりこの②のイベント利用の稼働率70%というものはこの札幌ドーム活用促進費を使って「札幌市を含む地元の関連イベントについては札幌市が税金で負担して安くしてあげるから札幌ドームをどんどん使ってください」という数字です。

 

どんな形であれ「稼働していることに意味がある」というのは税金が投入されたドームの使用としては間違っていません。ただこの「黒字化」「売上報告」という部分ではこの説明の部分が欠けていました。

 

 

繰り返しますが「税金投入した地域のドーム施設」の1番の目的は「施設を活用した地域経済や生活に役立てる」ということですので稼働率70%まで上昇したことはよいことです。

 

ただ1点だけ気になること。筆者の新城244はこの札幌ドーム活用促進費というのは、地域主催のイベントなどで地域住民に還元されているものかと思ったのですが・・・

 

令和6年度札幌ドーム活用促進費

令和6年度札幌ドーム活用促進費

 

これを見ていると、札幌ドーム活用促進費を使用したのは以下の4件で9日間。

 

・HTB 汗激フェス

・道新、秋華火

・トミカ博

・JALサッポロスノースポーツパーク

 

ん??確かに札幌市が後催になってはいるけれど。。。全て民間企業。トミカ博については・・・。

 

正直筆者の新城244が思い描いていたものとは全く違いました。札幌ドーム活用促進費がこれらのイベントに使われたのであれば、売り上げについては少し考え方が変わります。

 

札幌ドーム活用促進費の6000万円。1億2500万円については「札幌市が負担」ということになります。そしてこの費用は「札幌ドームへの収益」となります。

 

つまり2024年の段階で札幌市は最初から札幌市の予算で札幌ドームに追加予算を投入することを決めていて、札幌ドームの収益を最初から多く計上される計画であったということ。(札幌ドームの単独収益の増収を見込んでいなかった。)

 

そして2025年の4200万円の黒字化は札幌市からの札幌ドーム活用促進費からの補填があったことから、実質2025年も赤字だったということになります。

 

ちなみに・・・札幌ドーム活用促進費については以下の報告書も。

 

札幌ドーム活用促進費 仕切り暗幕カーテン

 

札幌市長たちが自信をもって述べていたコンサートモードにするための仕切りについても札幌ドームの予算から出したわけではなく、札幌市が税金を投入した形になります。

実際にはこの費用も札幌ドームの収益として報告するイメージだと思う方も多いと思うのですが、この改修費用も「札幌ドーム活用促進費」ということですので、札幌ドームの実質単体収益は更にマイナスだったとなります。

 

また以前の記事でも書きましたが、建物は老朽化するものであり、当然いずれは解体費も発生します。つまりこういった積み立て費用のことも考えるとある程度の黒字を出していないと運営は厳しいとなります。

 

 

◆ 筆者が言いたかったこと

 

結論から言えば札幌ドームは第三セクターとは言え、結局は札幌市の税金で運営されている。ならば札幌ドーム単体の赤字も黒字も結果として、札幌市が札幌ドーム活用促進費を出していようが結局は札幌市ということで同じじゃない。

 

そう思う人もいるかと思うのですが・・・私的には「なんだかんだ理由をつけて札幌ドームの運営は順調だ」「だから日本ハムファイターズとの決別も間違っていなかった」と言いたいのかなと。

 

日本ハムファンだけでなくプロ野球ファンとしては札幌市から決別して北広島市でエスコンフィールドを建設したことは大成功と思っている人が大多数だと思います。

 

このような態度だったから、日本ハムファイターズは2024年3月3日のオープン戦を最後に札幌ドームを使用することはなく、現在盛り上がっている2軍招致でも恵庭市や苫小牧といった他の自治体からも遅れをとっていると言われているのではないでしょうか。

 

 

※2026年6月4日(木)。株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメントは「北海道立総合体育センター(愛称:北海きたえーる)」または「北海道立真駒内公園」の指定管理事業への参画を検討することを表明したとのこと。もしかしたら札幌市との復縁はあるのか。注目しています。